2016年12月7日水曜日

謎の男ユキオ


「ハハハッ!ほら、やっぱり!w」

「笑いすぎだよ!」

密かに想いを寄せていたヨガの先生が他の男とデキていることを知り、静かに失恋したジミーを笑い飛ばすネオ。結局、別れると宣言していた彼女リンちゃんとの関係はとりあえずキープ。


「そんなことよりさぁ、マサトが変な人連れてきてさ」

「同居人のマサト?変な人って?」

謎の指導者みたいな風貌の人。


「感じはいい人なんだけど、得体が知れないんだよね」

「そんなヤツ、多いけどね」

変じゃない人の方が少ない世界。


「マサト、政党を立ち上げようとしてるみたい」

「世界を一つに!っていうアレ?」

かなり漠然とした政策だが。


「こないだ、アップタウンで演説会を開いてた」

「マジで」

過激派組織のボスみたいな雰囲気。


「客は二人だったけど」

「悲しい~」

市民がまともで助かった。


「だけど、人脈作りには熱心みたいでさ」

「政党作るには人数が要るしな」

死神を入れるつもりか。


「リンちゃんも、すっかり傾倒しちゃってさ」

「ヤバイんじゃない?」

最近は、ジミーよりマサトばかり誘い出すリンちゃん。


「アンリもちょくちょく二人を見かけるらしい」

「お前、アンリと会ってんの?」

切っても切れない過去の恋愛関係。


「で、その謎の男、ユキオって名前らしいんだけど、絶対本名じゃないよね・・・」

「ユキオかぁ」

なぜユキオなのかは追々。


「ユキオが、これまたポンコツでね」

「たいてい、みんな最初はポンコツだろ」

大の大人が失禁したりするしね。


「料理したら、毎回火事を起こすし」

「この世界あるあるだよ」

意外にも勇敢なジミー。


「何も上映してない映画館で、ヨーグルト食べてたり」

「まぁ、誰もいないなら迷惑はかからないしな」

そういう問題か。


「お開きになった後のダンスパーティーで、DJブースをじっと見つめてたり」

「お坊ちゃん育ちなんじゃない?」

初めてのディスコにおったまげ?


「ゆゆしきことに、リンちゃんに興味を持ったみたいでさ」

「お、ジミーちゃん、ピーンチw」

リンちゃんは、結構男にモテるのだ。


「マサトが、勝手にリンちゃんをユキオの世話係に任命したんだよね」

「そういえば、うちの店を突然辞めたよ、叶えたい夢があるとかって」

そうやって事務所を独立したタレントは干されたりする。


「大丈夫かなぁ・・・」

「もう別れるとか言ってたくせに」

他の男に取られるのは癪に障るらしい。


「政治の話だ、政党の打ち合わせだとか言ってるけど、部屋でずっと何かを吸引してんだよね」

「ナチュラリストってヤツか」

違うよ。


「やっぱり、別れた方がいいかな?」

「・・・・・」

別れるつもりもないのに、しょっちゅうそんなこと訊くポンコツジミーに、返す言葉もないネオであった。

0 件のコメント:

コメントを投稿

日記へのご意見・ご感想などあれば。